浴衣「パズル」

老若男女、貴賤を問わず誰もが楽しんだとされる歌舞伎、その在り様に惹かれます。観客あっての大衆芸能、時代とともにあるべきものです。私は時代の心に応えるようなものを作りたいとずっと思ってきました。それは「型」にはまることを避ることでもありました。「歌舞伎を染める」ならそんな思いも実現できる。そう考え、今回の「パズルの浴衣」は12mという長さにアドリブで模様配置する楽しさを味わいました。当然予定不調和な柄の浴衣が出来上がりましたが、「かぶく心」はそんな私の染める過程のなかにあったと言っても良いかもしれません。

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